Reports( 2005/06/25 )ダイアモンド・プリンセス アラスカインサイドパッセージクルーズ乗船レポート
05/26

ダイアモンド・プリンセス
アラスカインサイドパッセージクルーズ
乗船レポート by "ととろ"さん
2005/05/26 ケチカン
『ケチカン』・・アラスカ最南端の町。
映画『ガイア:シンフォニー』や星野さんの文章で知り、心にずっとあった。
クリンギット族やハイダ族など先住民の残したトーテムポールのある町として。
鮭を獲る漁業が有名で『世界のサーモンの都』と呼ばれていたが、
現在は林業や観光が産業の中心となっているそうだ。
船を下りて見上げる空に、大きな翼を広げた鳥が。
『あ、白頭鷲だ!』
と夫サンが歓声を上げた。
熊や鯨、シャチ、ムース、マウンテンゴートとともに
アラスカを代表するこの猛々しくも美しい鷲はアメリカの国鳥でもある。
『見たかったんだ』と嬉しそうである。
ここでの私達のツアーはバスでのツアー、
元気溌剌のグラマラスなお姉さんが運転と案内役を兼ねていた。
鮭の孵化センター(さすがアラスカ、とにかく何処に行っても鮭の孵化が観光の目玉)
イーグルセンター、トーテム継承センターや公園などを回る。

公園の中を行く4輪立ての観光用馬車。 |

アラスカの生き物
名前は忘れた〜〜ふくろうサン。 |

公園の木立の横に鮭の登ってくる川が。
堰が作ってあった。 |
 先住民の祭りのお面
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家の板壁のトーテムポール。熊や鳥などの彫刻にはそれぞれ物語があるのです。 |
もう一つ『あれえ』と思ったのは
ゴールド:ラッシュ当時1919年その侭を残した花街で『ドリーの部屋』なるものを。
その時代の侭に、黒い靴下に赤いガードルをした、可愛い(中にはころころまん丸オバサマも)
お嬢さんが長いシガレットを小粋にくわえて。
昔の吉原の太夫さんのキセルのようなものだ。
あれ程格式は高くはなかったようだが。
部屋の中やここの女主ドリーの残したものをその侭に。
説明の時に笑いが起こるが、残念ながら『わしゃあ、聞き取れぬわいなあ』であった。
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昔のゴールドラッシュ時代の花街のお店が観光地に。
当時の格好をしたレディも.... |
船旅には沢山のオプショナルツアーが用意されていて、
事前の選択には随分迷った。
体力を念頭に夫サンが私にあわせてくれた。
アウトドア派にはトレッキングも。
観光用船に乗り換え鯨やシャチウオッチングコースも勿論ある。
無難な4時間くらいのコースを幾つか選んだが、
海に乗り出すコースは船酔いに敏感な夫サンなのでパス
(実際には私の方が初日に酔ったという皮肉)、
海に出た人たちは、シャチの親子や鯨などに出会うことが出来たそうだ。
だが、専ら陸コースだった私達も船の上から遠くではあるが、
鯨を2回、アザラシ、鮭の群れの飛び跳ねる様子などに巡り合った。
白頭鷲には8回(夫サン数えてた)森の樹木の上にとまる姿をしっかりと双眼鏡で捉え、
横の人にも感動をお裾分け、こんな時は国籍無用、
『有難う、嬉しかった』とアメリカの老婦人の笑顔がかえってくる。
Wさん夫婦は活動的な方で、スポーツジム・サウナなども体験、
いるかやラッコの姿も捉えたとのこと。
船内にはプールは勿論サウナ、スポーツジム、シアター、パターゴルフ、卓球、本日のエクササイズ、
手芸教室やラインダンス教室、ジャックポットビンゴ、自然動物学者の講演(英語なのだ、敬遠)
などなど数え上げたりきりがない程。
何をどう選択するかはゲストの自由だ。
毎日配られる新聞の中からチョイスする。
退屈なんて言葉はクルーズにはない。
あれこれチャレンジもよし、のんびりゆっくり脱現実を楽しむもよし。
私達は船の行方に身を任せ〜〜時間の観念を忘れた日々であった。
海原の広がり、雲の姿、流れるメロデイ、
カクテル・ケーキ・お茶を楽しみ、結果は〜体重計に乗るのが怖い。
しかし、アメリカ人ってどうしてあんなにウオーキングが好きなのかなあ。
船の甲板をせっせせっせと歩いている姿をよく目にした。
まあ全長290Mだから何往復すれば良い運動にはなるけど。
※絵葉書より拝借....
旅も終わりに近づいた。
後はカナダのビクトリアに、ほんの片足入れるだけ。
さてケチカン停泊の夜は『2ndフォーマルとシャンペンアワー』
ロビーには人が溢れ、いつにもまして光の渦はきらめき、
ドレスに身を包んだ人たちが行き来する。
まもなく旅も終わると思うと、誰しも気分が高揚するようだ。
正装の記念写真を撮る人の列が出来る。
私達は最初のフォーマルで写したので今夜はパス。
ツアーの人たちとパチリパチリと記念写真を。
いつものように・・と言うのも変だが、
8日間のうちに自然と親しくなったNサンWさんご夫婦とテーブルが一緒になる。
Wさんとは最初の食事の自己紹介の時に
映画『ガイアシンフォニーを観て、星野さんに惹かれてアラスカを選んだ』
との挨拶に余りの偶然に嬉しくなってしまった。
しかも結婚40周年の記念にと。
これも同じ。
またNサンは同じ九州の宮崎からの参加。
やはり素敵なご夫婦である。
この方達と親しいご縁が出来たのも、今度の旅の素敵なプレゼントであった。
出発3日目が丁度結婚記念日。
起きたら扉に船長サンからの祝いのメッセージとバルーンが。
デイナーでのお祝いはフォーマルの時でどうでしょうとツアー搭乗員さん。
Wさんも一緒に可愛いケーキのローソクを吹き消し、
ボーイさんたちの、余り声の揃わぬ微笑ましいハッピー!!の歌と、
周りの方達からの大きな拍手を頂いて、
照れくさいながらも嬉しい夜となった。
同じツアーの方達にケーキを少しだけどと切り分けてもらって、
幸せのお裾分け。
食事の後はダンスなど。
Wさん、Nさん夫婦と一緒に
『照れないでやりましょう』なんて励ましあって(?)
音楽のリズムに身を任せる。
そして〜〜最後が待ってました!のシャンぺンアワー。
積み重ねたシャンペンは幾つなのだろう?
見事な塔が出来上がる。
これぞ『大型客船は揺れない』証拠なのである。
(初日の揺れはあれは特別中の特別だったんだんだなぁ。)
グラスにシャンパンが注がれ、赤い薔薇の花びらが色を添える。
ロビー中に拍手と歓声が沸き起こる。
クルーもゲストも一緒になって、
弾むような演奏にあわせて『Shell we dance !!』
身も心も軽々となったような気分で人ごみの中適当なステップを踏む。
この開放感が旅に流れる時間の特権だ。
出発のドラが鳴った。
深夜12時、さあ、最後の寄港地カナダのビクトリアに向けて、ゆっくりと船は動き始めた。
先に停泊の大型船がまず出帆。
夜の闇の中にきらめく灯りが遠ざかる。
この旅で驚いたのは、
ケチカンなどでも一度にこの大きなビルのような船が3隻も停泊すること。
港の水深の深さにも、いちどきに下船する人たちの数にも驚かされた。
船が動き出せば、カジノが目を覚ます、
さあ、最後の”女賭博師”ととろ参上といきやしょうか。
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図書室 |
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操舵室見学の時に。先方に鯨が!!
でも慌てていたら潜りました。残念! |
『女賭博師ととろ参上』なんて大見得きってしまったが、
実は我ら夫婦、パチンコも苦手、麻雀、競輪、競馬一切経験なしの、
そういう意味ではオモシロ、おかしくもない夫婦なのである。
以前一度ラスベガスでカジノにはまった(は大げさかな)ことがある。
それもスロットマシン。
つまりあなた任せの出たとこ勝負というお子様なみのあの種類だけしか体験なしなのだ。
今回は?やっぱり他のじゃ落ち着かない。
結局は毎晩?小額(他人には言えないささやかな金額)で遊ばせて貰った。
なくなるかなと思うと、チャラーンと。
結構遊べるものですね。
さて、最終日、船の出帆とともに皆さんとカジノへ。
どうも余りくるくる台を替えると良くないようだと感じてたので、
じっくり一台で〜〜と。
まず20ドルで25セント
(つましいでしょ。時々チャラーンと。ハイ、年金生活者でして)
のところで。
と〜〜あれ、なんか数字が〜〜。
コインのバックを押すと、チャリーン(今度はこの音)ざらざらチャリーン、周りの人が見てる!どうしよう!。
慌てたとととろ姉御、係員コールボタンを。
屈強なおじさんがやってきた(これは映画の世界)
「おお」とか言いながら、こっちへ来いと手招き。
20$が220$になりました。
たったそれだけ?
でも『やったあ』って感じでどきどきわくわくしちゃいました。
翌日のお昼にW,Nさん夫婦に飲み物おごりますとかいっちゃって。
オモシロいですね。
それまで使ったのはけろりと忘れてるんだもの。
折角だから夫サンとちょっとした記念の品を買いました。
お粗末なカジノ物語りでした。
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